自己点検・自己評価の公表について(総括)

令和6年6月
北海道情報専門学校
校長 船本 幸司

1.当校における自己評価の取り組みについて

 本校では、平成15年から自主的に自己評価を実施しており、教育の改善に努めてまいりましたところ、平成19年の学校教育法及び同法施行規則の改正により、専修学校においても、平成20年度から自己評価が義務づけられました。
 同法の主旨に則り、ここに令和5(2023)年度の自己評価の結果を公表いたしますので、本校における教育サービスの現状を正しくご理解いただきますようお願いいたします。また、本校の改善に資するためのご助言がいただけましたら、幸甚に存じます。

2.令和5(2023)年度自己点検・自己評価の結果について

(1)教育理念・目標
 本校は、当校を含む電子開発学園グループ(以下、学園と称す)の一員として、開校以来「IT人材育成に関する国策の推進役を担うとともに、IT企業が求める実践的なIT人材を育成することにより、情報化社会の進展に寄与する」を変わらぬ理念として堅持しています。
 理念・目的・育成人材像の見直しは、カリキュラム検討委員会で定期的に時代の変化・ニーズに対応すべく、その内容を適宜見直しており、それらに基づいた学科構成、教育環境、教育内容など、ハード面、ソフト面の両方において当学園独自の仕組みを有しており、他校が真似のできない特色となっています。

(2)学校運営
 本校だけでなく、学園で共通した意思決定をまず行うことで、学校単独の偏った意思決定を行わず、時代に即した全国的に共通する意思決定を行うよう心掛けています。
学園全体で共通の意思決定を行うことで、常に時代をリードする新しい取組みをいち早く導入し、競合他校に負けない経営を実践しています。

(3)教育活動
 教育内容は、カリキュラム検討委員会の中で、その年に応じた問題点や新技術に対応したカリキュラムの検討、見直しのほか、業界ニーズの分析・検討がなされ、修業年限に応じたレベルを設定しています。
 教育内容の評価においては、科目の修了時にアンケートを実施しています。アンケート結果や科目試験の結果に基づいた報告書の作成、報告会が実施されており、授業の評価、改善に繋がる体制を整えています。

(4)学修成果
 学園では、各校の就職内定状況も週単位で把握でき、地域に限定しない広い視点から状況を分析しています。また、全姉妹校参加による会議などを通して情報の共有が図られているほか、それを基に就職指導を行う体系が整っており、就職率の向上に繋がっています。
 資格取得に向けたカリキュラムについては、カリキュラム検討委員会のなかで毎年見直しを行っており、独自教材・テキストの開発によって取得率の向上が図られています。また、就職と同様に姉妹校間の情報共有を行っており、分析・改善の体制が整っています。

(5)学生支援
 本校では学生一人に対し、クラス担任、就職指導担当など複数人で就職をサポートする体制をとっています。また、学生相談に対しても、クラス担任による学生相談の他にハラスメント相談窓口や専任カウンセラーによる学生相談を実施しています。
 経済的側面に対する支援体制は、他の同系の専門学校と比べ、奨学金制度をはじめとした独自の学費支援制度について充実していると考えられます。
 本校では学生の学習活動、就職活動などあらゆる指導において保護者との連携が重要であると考えており、学生の学校での様子を担任から保護者へ伝え、家庭での様子を保護者から担任へ伝えていただき、その学生に合った個別指導を実施しています。

(6)教育環境
 施設・設備は、教育上の必要性に十分対応できるよう整備しています。実習用コンピュータ・ネットワーク環境等についても、計画的に更新を行っています。
 また、今年度より北海道情報大学との連携による語学留学を再開し、令和6年度は中国への語学留学を予定しています。

(7)学生の受入れ募集
 学生募集広報については、単年度ごとの募集活動計画書を策定し、入学者獲得のための活動を展開しています。広報ツールの出稿内容や説明表現については、その真実性、明瞭性、公平性、法令遵守等について、担当する入試広報課が十分な配慮を行うとともに、入学希望者に十分な判断材料を提供できるよう実施しています。
 就職実績や資格取得実績等の教育成果については、毎年度データを蓄積し、入学案内パンフレットやホームページ等に掲載しています。特に、入学希望者に対しては最新の就職内定状況や資格取得状況をタイムリーに提供し、事実を正確に伝えています。また、入学希望者や志願者、その保護者からの問い合わせや相談に対しては、オープンキャンパスやオンライン学校説明会、個別相談等で適切な対応ができるよう体制を整えています。
 入学選考については、入学志願要項に記載した日程と入試方法により、適正かつ公平な基準により選考しており、本校の教育内容への理解や熱意を判断材料としています。
学納金については、他校の学納金も参考に、地域特性および学科の特性に合わせて定めています。入学辞退者に対する学納金の返還についても、入学志願要項に返還申出期限を記載し、コンプライアンスを尊重し、社会的に適切な対応を行っています。

(8)財務
 財務状況は、事業活動収支差額比率がほぼ同一水準で推移しており、財務基盤は安定していると言えます。
 18歳人口の減少に伴い、専門学校への進学減少等が予想され収益環境も更に今後厳しくなる事が予測されます。よって、教育の質を低下させないよう配慮した上で、固定費の削減・経費節約に努めます。

(9)法令等の遵守
 学園全校において法令や専修学校設置基準等に準拠したほぼ共通の規程・規約等を制定しており、適正な運用がなされるよう違反者には懲戒処分を科しています。
 個人情報保護にはいち早く取り組み、平成17年からコンプライアンスプログラムを構築しています。教職員に対する教育も徹底しており、学生についてもカリキュラムの中に教育を組み込むことで啓発を図っています。

(10)社会貢献・地域貢献
 様々な企業・団体と連携し、学校施設を各種試験会場やセミナー会場として提供しており、特に高等学校や中学校の教員を対象としで、ICT活用の一助となるよう毎年1月にセミナーを開催しています。
 また、学校自体がボランティア的な活動に取り組むことにより、ボランティアの必要性や意義を学生に認識させ、学生自らが進んで活動するよう奨励、支援しています。特に、献血活動は伝統的に継続しているほか、地域貢献の一環として行っていた校舎周辺の清掃活動や地域在住の方を対象としたパソコン教室は、今後も継続して実施し、町内会の行事等への参加や行事の運営についても積極的に参加を促していきます。

本校における自己評価の詳細については、本校内で詳細報告書を公開しています。閲覧ご希望の方は、来校日時を予約の上、ご来校ください。